老舗(しにせ)
・・・広辞苑によると以下のとおりになっています。
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①先祖代々の業を守りつぐこと。浄瑠璃、心中天の網島「商売は所柄なり―なり」
②先祖代々から続いて繁昌している店。また、それによって得た顧客の信用・愛顧。「創業200年の―」「―ののれんを守る」
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言葉にすると、たった数行なのかもしれませんが、そこに至る道のりは、決して平坦ではなく、様々なことを乗り越え、今に至るのでしょうね・・・
川口市内でも老舗と呼ばれる名店、評判店があります。
今回は市商連(坂下町商店会)の加盟店である、メガネのクワハラさんにお話をお伺いしました。
お店は鳩ケ谷地区の昭和橋の交差点にあり、本当に目立つ場所にあるんですよね。
実はこの取材のキッカケも、たまたま通った際に、黄色の垂れ幕『創業100周年・・・』を見かけたからなんですよ。
さて、鳩ケ谷地区は江戸時代から日光御成街道の宿場町として、川口市内でも早くから栄えた地区の1つになります。
この地で何と創業107周年を迎えた、メガネのクワハラさんは現在、三代目で一級眼鏡光学士である桑原さんが経営されております。
もともとは初代が時計店として創業され、その後、宝飾品なども取り扱い、現在はメガネを中心にご商売をされています。
店内は最近リニューアルされて、気持ち良い店内ですね!
メガネについては、視力検査からメガネの制作、調整、アフターフォローまで一貫して三代目がすべてを担当しております。
遠近両用など、メガネの見え方を確認するもの
三代目はメガネの専門学校卒業後、百貨店の伊勢丹に就職してメガネ売場に勤めておられました。
当時はガラスレンズの時代で、その加工は職人技で徒弟制度のような厳しい時代だったようです。
そしてバブルの時期には伊勢丹では、装飾品のように100万円のメガネが飛ぶように売れていた時代でもあったようです。
実は業界内では有名ですが、メガネ店の開業がブームになった時代もあったようです。
その後、職人技が必要なガラスレンズからプラスチックレンズになり、チェーン店の台頭等もあり、眼鏡業界の状況も一変したようです。
個人のお店として、今も経営できているお店は、バブル時代にも堅実経営したところが、頑張っているとお聞きしました。
メガネのクワハラさんでは、主に国産品のメガネのフレームなどを取扱いされています。
一部、韓国・中国製のフレームを扱っておりますが、この海外製の取扱いは面倒なこともあり、国産では考えられないですが、フレームなどの商品の廃番が早く、補修用の部品が無くならないように、一部販売しない分を保管して部品を確保しているとの話も聞きました。
すべてお客さんのために、自店舗で販売したメガネのアフターフォローまで考えてのことのようです。
普通の商売なら無駄な在庫になるようなことですよね・・・
昭和48年当時、写真の事業もやっていたようです
お隣はお肉屋さんだったようですね
新店舗となった写真
※用水が暗渠になり、店舗前の歩道拡張でガードレールが無くなっていますね
この創業100年シリーズ記事ですが、店舗さんにお願いして懐かしい写真も掲載しております。
ネガネのクワハラさんのお写真ですが、鳩ケ谷地区のメイン通りの変化も分かりますね。
さて勝手ながらですが、取材で老舗が老舗である理由が分かった気がします・・・
『自分の責任においてお客さまをしっかりとサポートしています』
『常に新しいお客さまの開拓にチャレンジしています』
三代目からお聞きしましたが、今でも30年前からの顧客データファイルをお持ちになっているようで、お客さまのアフターサポートをしっかりと継続されています。
一方で、それだけでは長く商売は続けられません。
新規開拓も積極的に続けているからこそ、老舗が老舗で居られるのですよね。
この機会にメガネの相談・購入など、街のメガネ店、ご利用してみてはいかがでしょうか。
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メガネのクワハラ
〒334-0003 川口市坂下町2-2-19
電話:048-281-1019
営業時間:10:00~18:00(日祭日 10:00~15:00)
定休日:火曜日
HP:https://peraichi.com/landing_pages/view/meganenokuwahara/
※2022年7月取材時のデータとなっています
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(記者:かわぐち・まちネタ隊員00番)